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スパム(迷惑)メールの大量送信を防ぐには?原因と対策を徹底解説【企業・個人向け】

最近、「スパムメールの大量送信が増えている」「自社ドメインから迷惑メールが勝手に送られている」といったトラブルが急増しています。
自分が送信していないのに、知らぬ間にスパムの発信源になってしまうケースも多く、被害が拡大しています。

本記事では、スパム(迷惑)メールの大量送信が発生する原因と、確実に防ぐための最新対策をわかりやすく解説します。
個人でも企業でも実践できる方法を紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

監修

阿久津 太郎

シェアリッチ株式会社 代表取締役。WEB制作とマーケティング支援で取引先の繁栄、課題解決に奔走している。

スパム(迷惑)メール大量送信が増えている理由とは?

スパムメール(迷惑メール)は、主に以下の3つの要因で増加しています。

1. 乗っ取りやマルウェア感染によるアカウント悪用

パソコンやスマートフォンがウイルスやマルウェアに感染し、
メールアカウントのログイン情報が第三者に盗まれると、不正送信に利用されます。

攻撃者は盗んだアカウントを使い、同僚や取引先に「なりすましメール」を大量送信し、さらに被害を広げます。

2. メールサーバの脆弱性・設定ミス

企業や団体で独自ドメインのメールサーバを運用している場合、
SMTPの認証設定不備オープンリレー設定などが原因で、スパム送信の踏み台にされることがあります。

これにより、自社サーバから世界中に迷惑メールが送信され、ブラックリスト登録メール不達などの被害を招くことも。

3. ボットネットによる自動送信

攻撃者は感染端末を「ボット」として遠隔操作し、世界中の数千台から一斉にスパムを送信します。
1件あたりの送信量は少なくても、ネットワーク全体では膨大な量となり、検知・遮断が困難になります。

スパム大量送信による主な被害

1. ドメインやメールアドレスの信用低下

自社のメールがスパムとして扱われると、正規のメールが届かないなどの営業上の損失が発生します。
一度ブラックリストに載ると、解除までに数週間かかる場合もあります。

2. 顧客・取引先への影響

スパム送信元と誤解された企業は、顧客からの信頼を失うリスクがあります。
「迷惑メールを送ってきた」とSNSで拡散され、ブランドイメージを損なうことも。

3. サーバ停止・アカウント凍結

大量送信が検知されると、プロバイダやレンタルサーバ業者からアカウント停止を受けることがあります。
復旧にも時間とコストがかかり、業務に大きな支障が出ます。

スパムメール大量送信を防ぐための基本対策

ここでは、すぐ実践できる防止策を紹介します。

1. 強固なパスワード管理

  • 英数字・記号を混ぜた12文字以上のパスワードを使用

  • 複数サイトで同じパスワードを使わない

  • パスワード管理ツールを活用(例:1Password、Bitwarden など)

※以前はshare1981など、英語と数字を組み合わせたものであれば不正ログインされることはあまりありませんでした。しかし、最近info@sharerich.comなど、よく使われるinfoを頭にしたメールでは、不正ログインされるようになってしまいました。

そのため、メールパスワードは複雑なものにすることを強くおすすめします。

2. 二段階認証(2FA)の導入

メールアカウントに2FAを設定すると、仮にパスワードが漏れても第三者がログインできません。
GmailやMicrosoft 365、Outlook.comなどは、標準で2FAに対応しています。

3. ウイルス・マルウェア対策ソフトの導入

スパム送信の多くはマルウェア感染が原因です。
常に最新のウイルス対策ソフトを使用し、定期スキャンと自動更新を設定しましょう。

4. メール送信制限を設ける(サーバ側設定)

  • SMTP認証を必須にする

  • オープンリレーを無効化

  • 一定時間あたりの送信件数に上限を設定

  • 不正アクセス検知ログを定期的に確認

5. SPF・DKIM・DMARC の導入(技術的対策)

ドメイン認証を導入すると、なりすまし送信をブロックできます。

設定項目概要
SPF送信元サーバの正当性を確認
DKIMメール署名で改ざんを防止
DMARCSPFとDKIMを組み合わせた高精度な認証


これらを設定することで、「自社ドメインからのなりすましメール送信」を大幅に減らせます。

企業・団体向け:組織的なスパム対策

1. メールサーバのセキュリティ監査

システム担当者は定期的に以下をチェックしましょう。

  • 認証なしで送信できる設定がないか

  • サーバログに異常な送信量がないか

  • 海外IPからの不正アクセスがないか

2. 社員教育の徹底

迷惑メールの多くは、社員が添付ファイルを開いたことがきっかけです。
実例を交えて「不審なメールは開かない・URLをクリックしない」などの啓発を行いましょう。

3. メールセキュリティサービスの導入

Microsoft Defender、Google Workspace、Barracudaなどのクラウド型スパムフィルターを導入することで、受信・送信の両方を監視できます。

個人ユーザー向け:自分のメールがスパムに使われないために

  • フリーメールでも2段階認証を必ず設定

  • スマホにもウイルス対策アプリを導入

  • SNSやブログでメールアドレスを公開しない

  • 不審なアプリや添付ファイルを開かない

もしスパム大量送信の疑いがあるときは?

  1. メール送信履歴を確認(自分の送信履歴に覚えのないメールがないか)

  2. パスワードを直ちに変更

  3. プロバイダまたはメールサーバ管理者に連絡

  4. セキュリティスキャンを実施

  5. SPF・DKIM設定の再確認

早期に対応すれば、ドメインの信用失墜を最小限に抑えられます。

まとめ|スパム大量送信を「未然に防ぐ」ことが最大の防御

スパムメールの大量送信は、発生してから対処するのでは遅い問題です。
技術的な設定(SPF・DKIM・DMARC)と、社員や個人の意識向上を両立させることが重要です。

安全なメール運用を続けるために、

  • 定期的なセキュリティチェック

  • 送信ログの監視

  • セキュリティソフトの最新化

を習慣化しましょう。

まとめ

迷惑メールは年々増加し、詐欺のリスクも高まっています。
「受信拒否する」だけでなく、

  • フィルタ設定

  • 迷惑メール報告

  • メールアドレス運用の見直し

を組み合わせることで、劇的に減らすことが可能です。

迷惑メールに悩んでいる方は、まず今日から設定を行い、快適で安全なメール環境を作りましょう。